スーパーカーとの「ゾくゾく」するような暮らし。エキゾチック・カーjp

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Special Thanks!
今回協力してくれたお店

コレツィオーネ
【東京都】

Collezioneでは、イタリア車・フランス車が持つ、陽気で都会的なラテンのエスプリをお届けするため、多彩なコレクションをご用意し、お客様一人ひとりの価値観と悦びを大切にしながら、“クルマのある生活”の楽しさをプレゼンテーションしています

COLLEZIONE

自由が丘店
東京都目黒区自由が丘3-16-19
TEL 03-5701-8088
FAX 03-5701-6616
営業時間 10:00〜20:00
定休日 毎週水曜日
メール LATINA@collezione.co.jp

世田谷店
東京都世田谷区等々力7-2-32
TEL 03-5758-7007
FAX 03-5758-7008
営業時間 10:00〜20:00
定休日 毎週水曜日
メール LATINA@collezione.co.jp

お店の詳細はコチラ
 
EXOTIC-CAR
EXOTIC-CAR File.03 Fiat FRUA Coupe
昭和28年の日本。まだ戦後の混乱の真っ最中であったに違いない。そんなさなかイタリアで生まれた小さな車が今回の主役。

大東亜戦争中日本は数々の優秀な飛行機を生み出し世界中を驚かせた。しかし唯一最初から克服できなかった問題を抱えていたのをご存じだろうか。それは水冷エンジン、液冷エンジンの開発。
日本と違いイタリアでは自動車会社が戦前から航空機のエンジンを作っている、フィアット、アルファロメオ、ピアッジオ。特にフィアットはシュナイダーカップという大会(第1回大会は1913年モナコ、宮崎駿の“紅の豚”はこの時代の話)で最高速記録を作るためのマッキという飛行機の液冷V12エンジンを制作し世界記録を何度か樹立している。まだ日本が国産の自動車を生産できるか出来ないかというその時期にである。
これはまさにヨーロッパと日本の車文化、ひいては産業革命以後(1780年)の文明の格差の現れだろう。この産業革命に遅れること約100年、文明開化(1868年)をし明治となった日本には複雑な水冷エンジンを作りそれを整備する技術が育つ時間がなかったといえる。

同じくイタリアも第二次世界大戦、敗戦(その後連合軍に加わり戦勝国の仲間入りをしたが)それから8年後には今回紹介するFIAT・FRUA・COUPEを生産している。この車はフィアット1100(日本でこれに相当するカローラ、サニーの発売は十数年後)をベースにFRUAがチューンナップ、ボディの載せ換えを行った車で、生産台数は2、3台といわれているし、詳しい資料も残っていない(どなたか詳しく知ってる方があれば編集部までご一報を)。しかし、この車を見てもらえば誰でも解るとおり、美しいの一言、可愛いでも許せるほどのボディラインだ。この車のデザイナー、ピエトロ・フルアの感性と、イタリアの板金職人の手業の暖かみが伝わってくる。“フルア・ライン”という言葉があるそうだが、これはイタリアの独身の伊達男を意味する言葉。ピニン・ファリーナの初代デザイン部長がこのフルアだと聞けば、このFIAT・FRUA・COUPEのボディラインがその後のフェラーリなどに影響を与えているのは当たり前のことでもある。

今回はこのFIAT・FRUA・COUPEをとおしての文化の違いの話になってしまった。エキゾカーとは単なる西洋趣味の話ではなくヨーロッパと日本の機械工業に対する文化文明の違いが横たわっている。ただし、その後、戦後の日本はこの文明を追い越し、独自の文化を築き上げてきたことは世界の認めるところであり、それは日本のエキゾカーを生み出す力となっていったはず。さて、貴方にとっての国産エキゾカーは?僕だったらヨタハチことトヨタ800と答えます、いかがでしょう?
今回この車を取材して、さすが、1993年イタリア・ミッレミリアにおいてナショナルトロフィを受賞した車。その美しさに感動してしまった。コレツィオーネ世田谷店のガレージには、マセラッテイ、フェラーリ、ランチアと魅力的なラテンの名車が並んでいる。が、その中でも燦然と輝くこの1100ccの小さな車に興味を持った貴方、見に行くべし。

取材に行き、しばらくは写真も撮らずにただただ見惚れてしまったこのボデイライン。写真を撮るのにホントに困ってしまった。どこから撮っても絵になってしまうし、どこから撮っても一枚の写真には納まりきらない、絵にも描けない美しさとはまさにこのことかと思わず納得。清楚で、美人で、愛らしくて、格好いい。こんな女の子見たこと無いけど、まさか車で見てしまうとは。
もしかしたら、この車の中で最高のアングルポイントかもしれない。直線がどこにも見あたらない。イタリア人の感性と職人の手業の見事な融合がここにある。ため息しか出てこない。
外見とは裏腹に見事にスパルタンなインテリア。シートも勿論バケットシートで四点締め。でもそこに、優しさと、知性を感じてしまう上質さも持ち合わせている。
   
陽気で都会的なラテンのエスプリをと謡うコレツィオーネ世田谷店のガレージ。フェラーリからフィアット・トッポリーノまで、大きいのから小さいのまでなんでもありの男の玩具箱。
この車の微妙なラインわかりますよね!現代のプレス加工では絶対に出せないんじゃないかな。そこに輝くフィアットのオーナメントも心憎い。
シンプル・イズ・ビューティフル。昭和風についカタカナ表記で書くのがとても似合っている美しいエンジンルーム。しかし、このヘッドの中にはスタンゲリーニのカムシャフトが隠されている。
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